上海の昆虫採集 夏休み昆虫研究大賞2021

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100日間(2021年3月から10月)にわたる上海での昆虫採集を通じて、今年も様々な昆虫が採れた。オオクワガタ、カブトムシ、ギンヤンマ、ナガサキアゲハ、コムラサキ、ミズカマキリ、コオイムシ、テナガオサゾウムシ、ツノトンボ、シタベニハゴロモ、シンジュサン、カメノコハムシなど100匹以上100種類超、都市化がますます進む上海のど真ん中にも、数多くの多様な昆虫が暮らしていることを再確認した。

今回は、2回目の応募となった日本昆虫協会主催の「夏休み昆虫研究大賞2021」について書き記したい。

2021年も、小学3年生(9歳)になった息子は、上海市内にある近所の公園で昆虫採集に明け暮れた。週末や夏休みには、朝・昼・晩と1日に3回も虫取りにいくため、1日あたり10km、20000歩をゆうに超え、日焼けで全身まっくろになった。息子は「どこにいけば、何の木や土があって、どんな虫がいるか、だいたいわかるで」などと言っている。

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定番のヒラタクワガタ

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テナガオサゾウムシ

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ミズカマキリやマツモムシ

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20分追い続けたギンヤンマ

それでも、昆虫採集に飽きることなく、上海でもなかなか出会えないような大きなクワガタやギンヤンマ、日本ではあまり見かけないゾウムシやミズカマキリなどを見つけると、いつもワクワクがとまらない様子で捕獲し続けた。高学年に近づくにつれて、少しずつ趣味や嗜好が変わっていくのかと思っていたが、息子のライフスタイルの中心には昆虫があり続けた。

お小遣いでは「アフリカのカミキリムシを買う」といい、お年玉では「メキシコのフンコロガシを買う」といい、サンタには「ヘラクレスオオカブトの幼虫」を願った。

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机の上は標本だらけ

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書初めも虫

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図工(版画)も虫(メキシコエボシツノゼミ)

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愛読書も虫(ブルータス)

2021年も、息子は3月~9月にかけて昆虫日記を記し続け、「夏休み昆虫研究大賞2021」に応募した。前回応募時の審査員の皆さんのフィードバックコメントがとても嬉しかったようで、今回も毎日毎日1ページあたり2~3時間くらいかけて、採集した昆虫の特徴、捕まえた場所や時間、所感などをまとめ続けた。

結果として、全国金賞と2つの審査員特別賞をいただくことができた。今年もコロナ感染予防の観点から、残念ながら表彰式は行われなかったものの、日本を代表するような昆虫王、漫画家、作家、大学教授、国立研究所の研究員さんから、とても丁寧な沢山のフィードバックコメントをいただいた。

中でも、ある審査員の方から「とても広いはんいの昆虫を楽しみにしながら、追いかけている姿が素晴らしいです。(中略)いつか研究室に遊びにおいで。未来の昆虫博士に、今の昆虫博士より。」と手書きでコメントをいただき、息子は喜びいっぱいに、何度も何度もそのメッセージを読み返していた。

事務局から息子が通う小学校にも受賞連絡をしていただき、学校便りに受賞が掲載されたり、クラスで研究内容を発表したり、大好きな昆虫を通じて、楽しい学校生活も送っている。

昆虫好きのお子さんがいらっしゃる親御さんにはぜひとも、2022年の「夏休み昆虫研究大賞」への応募をおすすめしたい。 http://nikkonkyo.org/index.html

今回、息子が昆虫研究大賞に応募した内容の「はじめに」部分を一部抜粋して紹介する。

 

はじめに

「僕は、中国の上海に住んでいる。家の近くには、「上海浦東世紀公園」というとても広い公園があって、そこには沢山の昆虫がいる。僕は、なかなか昆虫に会えない冬を乗り越えて、待ち遠しかった春から、虫とりパラダイスの夏が終わるまで、毎日その公園に行った。平日は学校に行く前の朝、休みの日なら1日中、雨の日以外は毎日通ってたくさんの昆虫に出会った。(中略)僕が虫とりをしていると、いつも中国の人たちに話しかけられる。「何をとってるの?」「なんで日本人は虫をとるの?」「その虫はなんて名前?」と、たぶんこんなことを僕に聞いているのだと思う。(中略)僕は、何で中国の人はこんなに僕に話しかけてくるのかふしぎに思った。僕の中国語の先生によると、中国には虫とりの文化がないし、学校でも理科を勉強しないから、生き物にもくわしくないそうだ。その先生も「コウモリは昆虫ですか?」と僕に聞いてきたりする。それくらい、生き物のことは知らないみたいだ。だから、中国では、僕みたいな虫取りをする子はめずらしいのだろう。

話しかけられるだけじゃなくて、僕から中国の人に話しかけることもあった。どうしても見つけたいナナフシがこの公園のどこにいるのかを聞きたかったからだ。僕は中国語を勉強して、勇気を出して、公園の警備員のお兄さんやおそうじをしているおじさんたちにきんちょうしながら話しかけてみた。おじさんたちはみんな笑顔で、一生けん命、僕が分かるように話してくれたけど、やっぱりナナフシの居場所はわからなかった。おじさんたちは、ナナフシがどこにいるのか、答えてあげられないということをすごく悔しがっているみたいだった。それでも、何かを一生けん命に話してくれた。僕は中国の人たちが、僕の話を聞いてくれて、答えてくれてうれしかった。(中略)昆虫は、僕を友だちとも、大人の人とも、外国の人とも仲良くさせてくれる。そして、昆虫は、僕に世界の知しきも、感動も勇気もくれる。僕にとって、昆虫採集は他の何よりも楽しくて、ワクワクしておもしろい。だから、僕は絶対、昆虫博士になりたい。」

 

その夢に向かって、この真冬の時期でも週末には土や枯れ木の下に潜む幼虫を掘り出しに行ったり、国立科学博物館の一流の昆虫博士によるリモート授業「かはくの昆虫博士教室」 https://helloaini.com/entry/featuring/kahaku/plan1/ を受講したり(これも昆虫好きのお子さんには、おすすめ!)、アニマルプラネットや昆虫図鑑を見ながら「今年の夏休み研究大賞は何を出そうかなぁ~」などと、昆虫が出てくる春を待ちわびている。

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かはくの昆虫博士教室リモート授業
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日本の昆虫採集・夏休み昆虫研究大賞2020

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 125日間(2020年4月から8月)にわたる東京での昆虫採集を通じて、100匹以上の昆虫が採れた。カブトムシやノコギリクワガタ、タマムシ、ナナフシ、アオスジアゲハ、クロスジギンヤンマ、オオヒラタシデムシ、アオオサムシ、など100匹以上100種類超、東京にもまだ沢山の種類の昆虫が暮らす豊かな自然が残っていることを再確認した。

普段は上海で暮らす小学2年生の息子は、コロナウイルスの影響で一時帰国し、小学校の長期間の休校によりできた時間を使って、近所での昆虫採集とその記録に毎日毎日明け暮れた。今回はその125日間の記録である昆虫日記と、日本昆虫協会が毎年企画している「夏休み昆虫研究大賞」の受賞について書き残したい。

2020年2月から、息子と奥さんは上海を離れ、日本に一時帰国することになった。小学2年生の息子は、3月から実家近くの小学校に一時的に転入した。そのころは東京でもコロナウイルスへの感染が拡大している最中であり、中国からの転入に様々な不安があったものの、その小学校の副校長や担任の先生は本当にとても丁寧に受け入れをして下さった。

そして、休校が解除され、学校が始まってからは、息子を生き物係に任命してくれたり、その一環で息子自作の昆虫ポスターを教室に張り出してくれたり、息子が友達の中にとけこむ環境を自然につくりだしてくれた。心から感謝している。

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生き物係の昆虫ポスター

長い長い休校期間中、学校の他にも、昆虫トピックスを通じて沢山の人たちに息子は支えられた。僕が送った「昆虫好きの息子に昆虫研究の第一人者の皆さんと少しでもコミュニケーションさせてもらえないか」というブシツケなお願いメールに対して、大学、大学院研究所、科学博物館の研究員や教授の皆さんは、息子宛てに快くメッセージをくれたり、研究室に招いて下さったりした。

まさに頭が下がる思いだった。息子も、自分の好きなことの延長線上には、昆虫の研究や紹介を通じて、こんなにも素晴らしいことを考えて実践している大人が世の中にたくさんいるということを実感したようだった。

 

休校中の息子の生活サイクルはというと、学校の宿題をこなしたあと、毎日のように近くの公園や小川のそばの側道に、奥さんや祖父祖母と、ときには小学校で出来た新しい友達と連れ立って虫とりに行った。虫とりから帰ると、気づいたことやそのときの気持ちを絵日記にまとめ続けた。夏休みが終わるころには、合計125日間分で273ページにもなっていた。だいたい1日あたり300〜500文字程度だが、小学校2年生の息子にとっては、毎回1時間以上かかるし、とても根気が必要で、大好きな昆虫と出会えた驚きや気づきで溢れた毎日だったからこそ続けられたことだと思う。毎日毎日その日記をサポートした奥さんに大拍手。

ちなみにこの日記に1回だけ登場する僕(パパ)は、上海にいる虫を息子に見せようと、スマホで上海と日本をつなぐ「リモート虫取り」を敢行し、悪戦苦闘していた。日記には、息子に「早く採って!逃げちゃう!何やってるのパパ!」と怒られる様子が、父親の存在感の薄さとともに如実に描かれていた。息子よ、この上海で炎天下の中、一人のマスク姿の日本人おじさんがスマホで柳の木のウロの奥にいるクワガタを撮影する姿を想像してくれ、そんなに堂々とはやれないのだ。

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昆虫日記のもくじ

せっかくの日記なので、どこかで発表できる機会がないか探していると、日本昆虫協会の「夏休み昆虫研究大賞」の募集を見つけ、それに応募することにした。結果として銀賞と審査員特別賞をいただいた。毎年であれば授賞式が行われるようだが2020年は残念ながら授賞式は中止となり、素敵な賞状とともに審査員の皆さんからの丁寧なフィードバックが書面で届いた。小学生の300ページ近い日記を、どこまで本気で読んで審査しているか少し疑っていた自分を恥じるほど事細かなフィードバックであった。特に息子が喜んでいたのは、審査員のやくみつるさんのコメントだった。すべてのページをしっかり読み込まないと言えないことや、良かったと思う点、次につながるアドバイス、そして日記を読んで感じたこと、、、など、息子曰く「こんなにもしっかり読んでくれて本当に感動した」と何度も何度も読み返していた。

とても嬉しかったようで「つぎはどんなことを研究しようかなぁ、うーん。パパ、小型のGPS買って。虫に付けて住処を特定する研究するから。」などと言っている。うん、息子よ、上海でそれやるといろいろ危なそうだからやめよう。せっかくなので、以下に息子が書いた日記の「はじめに」を以下に記載する。昆虫好きのお子さんがいらっしゃる方には、昆虫日記や昆虫研究大賞への応募をおすすめしたい。

日本昆虫協会HP   http://nikkonkyo.org/index.html

「はじめに 僕は、中国の上海に住んでいます。でも、コロナウイルスの影響で、学校は休校になりました。そして日本に帰って、日本の学校に転校したけれど、そこも休校になりました。友だちと一緒に勉強したり、お昼ご飯を食べたりできなくなりました。長い長いお休みの間、僕は、毎日、家の近くで虫とりをしたり、標本をつくったり、昆虫の図鑑や本を読んだりしました。そして、それを毎日日記に書きました。そうして、僕の家の近くにも、クロスジギンヤンマ、ノコギリクワガタなど、色んな種類の昆虫がいることや、タマムシ、ルリタテハなど、人間には作れないような色の昆虫が沢山いることを知りました(中略)本で調べて、アシナガコガネは、飛ぶのが下手だったり、カゲロウの成虫はすぐに死んでしまったり、生き方がみんな違うのがおもしろいと思いました。昆虫は人の役に立っているということもわかりました。だから僕は、昆虫をもっと好きになって、昆虫のことをもっと知りたくなりました。僕は日記を書いて、出来るようになったことが沢山あります。はじめは、平仮名ばかりだったけれど、だんだん書ける漢字が増えていきました。文章を書くのも上手くなりました。そして、昆虫の絵も、本物みたいに上手に描けるようになりました。この日記は、毎日続けて頑張ったので、僕の宝物になりました。僕にとっては、昆虫は、友達です。そして、虫とりは他の何よりも楽しいことです。だから、将来僕は、昆虫博士になりたいです」

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コロナウイルス発生に関しての息子の主張は、「コロナは昆虫の減少によって引き起こされたのでは。どうしてかというと、自然が破壊され都市がどんどんできて、昆虫の住処が奪われることで、昆虫が減少するだけでなく、昆虫が媒介してきた受粉が行われなくなり、植物も他の動物も減っていく。結果、どんどんコロナみたいな未知のウイルスを持った動物が食べ物や住処を探して都市に出てきて人間との距離が縮まるからぁ。元はといえば人間に原因がある、やっぱり昆虫や自然は守らなきゃなぁ。」などと言っている。ちょっと難題すぎて僕は答えを持っていないが、あれだけの都市化が進んでもなお、たくさんの種類の昆虫が見つけられる日本や東京の都市の街づくりの在り方は、よいヒントになるのかもしれない。

このナショナルジオグラフィック的な問いを証明することはけっこう大変だろうけれど、世界中の学者がこぞって検証していくテーマの一つだろうから、その流れに乗って学び続けてくれることを祈るばかり。東京や上海の都市における毎日の昆虫採集がその一助になることを願って。

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海外(マレーシア)の昆虫採集

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海外(マレーシア コタキナバル)での昆虫採集では、モーレンカンプオオカブトやガゼラツヤクワガタ、サイカブト、ヒメカブト、ヘビトンボ、アリジゴク、名前がわからない大カミキリ、黄金色に輝くコガネムシなどを捕まえることができた。

 

今回は、上海を離れて、マレーシアのコタキナバルでの親子での昆虫採集について記したい。

マレーシアのコタキナバルでの昆虫採集は、現地日本語ガイドでのツアーが充実しており、小学生の息子と私の2人で、2日間連続で申し込んだ。妻も誘ったが「なぜわざわざ海外まで行って虫を捕るのか?」と微塵の迷いなく参加を見合わせた。

現地時間の午後2時30分に、昆虫採集ツアーの現地ガイドさん(日本語ペラペラ)が宿泊先のホテルまで迎えに来てくれた。今回は他のご家族3組が乗り合いしていた。

ちなみに、現地ガイドさんの話では「昆虫採集ツアーに申し込むのは99%日本人。日本人は変わってるよね。」ということで、やはり5月のゴールデンウィークや8月の夏休みがピークらしく、1日のツアーに10組以上が参加するらしい。

山道を40分くらい車に揺られ到着。日が落ちるまでの時間、標本づくりや蝶園、夜のライトトラップの場所を案内される。

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まずは標本づくり。2日間連続で申し込んだ息子は、初日はモーレンカンプオオカブト、翌日はパリーフタマタクワガタの標本づくりをセレクトしていた。

上海でよく捕れるヒラタクワガタやカブトムシよりも大きく、なんかかっこいい。

www.insect-hunting.com

 

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その後、近くの蝶園やジャングルの中を、現地ガイドさんが日本語で説明しながら歩く。
ボルネオ島にいる昆虫の種類や特性などを丁寧に説明してくれて、その知識豊富なガイドさんに魅せられた息子は「将来は昆虫ガイドになることにする」などと言っている。

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ジャングルの散策

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雨の日に出てきやすいというサソリ(死がい)

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アリジゴクの穴

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食虫植物のウツボカズラ

蝶園やジャングルを歩き回ったあと夕食をとり、日が落ちるまで待つ。図鑑でしか見たことがない世界の昆虫との出会いを待ちきれない息子は「新種を見つけちゃったらどうすればいいの?」などと、打ち解けた現地ガイドさんに話しかけ続けている。
いよいよ日が落ちてきた。

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ライトトラップへ向かう道

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昆虫が集まるライトトラップ

昆虫ツアーのメインイベントであるライトトラップである。ライトトラップとは、昆虫が光に集まる習性を利用した昆虫採集や観察の一種。

現地ガイドさんの話だと、雨の日や満月の日はライトトラップに集まる昆虫は少ないらしい。

子供たちがライトトラップまで走っていき「いたー!!!!!やばいー!!!でかいー!!!」と早速歓声が上がる。

昆虫のことを愛してやまない息子も興奮が最高潮となり、集まってきた昆虫を捕まえまくっている。

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サイカブト

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葉っぱみたいなバッタ

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黄金色に輝くコガネムシ

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ヘビトンボ

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でかいカミキリ

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サルみたいな顔に見えるガ

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ガゼラツヤクワガタ

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モーレンカンプオオカブト

汗だくになってライトトラップに集まる昆虫観察を堪能し、昆虫ツアー終了。宿泊先のホテルに戻ったのは午後8時30分くらい。興奮冷めやらぬ息子も「図鑑で調べなきゃいけないことが沢山ある」などと言っている。

現地ガイドさんによると、ボルネオ島にはもう1箇所、別の場所にライトトラップを体験できるところがあるらしく、そこでは山の標高やジャングルの木の種類が異なるらしく、それにより更に多様な昆虫が集まるらしい。

また次にボルネオ島を訪れる機会があれば、そちらに伺ってみようと思う。
皆さんの海外での昆虫採集の参考になれば幸いです。

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息子が作った標本
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上海の水中生物採集

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上海でも気温がグッと冷え込みはじめ、11月に虫とり網を公園で振り回しているのは、もはや僕の息子くらいであり、昆虫を見かけることも少なくなってきた。

 

「日本人親子よ、この季節に何を採るのか、、、」という地元の方々からの暖かい視線をいつも感じている。

柳の木を見ても、クワガタはウロの奥で冬眠準備をしているのか、全く気配がない。

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www.insect-hunting.com

  

カマキリの卵や、イモムシたちは見かけるものの、あまりに静的で息子の気持ちを大きく動かすには至らない様子。

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何らかのイモムシ

虫とりの最中に「あれ採りたい!」と急にテンションが上がったかと思うと、とても網が届かない天空にある大きなスズメバチの巣であったりする。
「どうしても部屋に飾りたい」というが、近隣に甚大な被害を与えてしまうリスクを踏まえ即座に却下。

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木の上にあるスズメバチの巣

こうなってくると、息子の採集したいという強いモチベーションが水面下に向かい、「昆虫が何も採れないなら、水中生物を採らないと時間がもったいない。」という生産性向上に対する強いコミットの姿勢をみせる。 

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上海浦東の公園の中の小川

今回は、上海で、どんな水中生物をどこで採ることができるのか、これまで息子の気持ちが動いた順に、ランキング形式でお伝えする。

 第5位 メダカ

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上海浦東の公園で採れたメダカ

上海浦東の公園の池や小川に必ずと言っていいほど生息しているメダカである。息子だけでなく、上海の地元の子供たちも網を持ってきて、よくメダカを捕まえている。


特に公園内の池はいつも掃除されているので、水の透明度も高く、メダカを採りやすい。

 

第4位 小エビ・テナガエビ

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上海浦東で採れたテナガエビ


こちらも、メダカ同様、上海浦東の公園の池や小川に沢山生息している小エビちゃんたちである。テナガエビのように見えるが定かではない。

ずーっと採っていると、地元の方々が沢山集まって「すごいねー、沢山採れたねー」と声をかけてくれる。

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すごいねーと声をかけてくれる地元の方々

 

第3位 フナ

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上海浦東の川で採れたフナ

こちらは、上海浦東に流れる川辺で、川岸のトンボを狙っていた息子が、「大きな魚がいる!」と言ってガサッとすくい上げたフナである。

上海を流れる川辺では、川釣りをしている人もとても多く、フナだけでなく、コイやウナギ、ハヤのような魚が釣れている様子。もはや、それは漁なのではないか、というくらい巨大な網やワナを仕掛けている姿も良く見かける。

第2位 大きなカエル

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上海浦東の公園の池で捕まえたカエル

こちらは、上海浦東の公園の池で、水中でものすごくゆっくり動いているところを捕まえた。息子曰く「これは新種のウシガエルの可能性があるから、家に持って帰って調べたい」と言う。

「家で図鑑やネットで詳しく調べたい」と言えば、親がけっこう許してくれることを覚えた息子は、虫や魚などを自宅に持ち帰りたいときは、この作戦を多用してくる。

 

昆虫が苦手な妻も、ウシガエルであれば許容できるかもしれないという微かな期待とともに、メール(WeChat)してみる。

僕「けっこう大きめな獲物が採れて、息子が持ち帰って調べたいらしいのだけどいい?」

 

妻「へー。何が採れたの?写真送って」

 

僕「(写真送付)これ。」

 

それ以降、返信が途絶えてしまったため、この黙殺の姿勢を尊重し、ウシガエル持ち帰りはあきらめることにした。

  

第1位 スッポンの赤ちゃん

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上海浦東の公園の池の浅瀬にいたスッポン

上海でこれまで採った水中生物の中で、息子の気持ちを最も動かしたのはスッポンの赤ちゃんである。上海浦東の公園の中の池の浅瀬で、水生昆虫を探しているときに、捕まえた。 

とても可愛く見え、名前をポン吉と名づけた。
昆虫とウシガエルはNGな妻でも、愛らしいカメであれば許容できるかもしれないと考え、メール(WeChat)してみる。

 

僕「かなり可愛らしい生物が採れて、息子が持ち帰って調べたいらしいけどいい?」
妻「だめ。」

 

やはり、前回のウシガエルのケースが記憶に残っているからか、ポン吉の写真を送るまでもなく、食い気味で却下であった。
 

上海での水中生物の採集の参考になれば幸いです。

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上海のおススメ昆虫関連スポット

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上海のおススメ昆虫関連スポットについて紹介したい。

上海には、上海自然博物館(浦西)と上海大自然昆虫館(浦東)の2つの有名な昆虫関連スポットがあり、今回は上海自然博物館について、昆虫フォーカスの観点で書き残したい。

 

小学生の息子が「寒くなってきたから虫がいない。けど、虫を探したい。どこかにいないのか」ということで、上海自然博物館に。

 

上海の浦西にある静安区という中心部に位置している。ちょっと歩くと、有名なSTARBUCKS RESERVE ROASTERY という巨大スタバがある。 

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STARBUCKS RESERVE ROASTERY

 

店内はかなりオシャレで(以下、以前にここに行った際の写真)、観光客も含めてけっこう人が多い。

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ここが昆虫関連スポットであるわけはなく、もちろん、息子はスタバには一切興味をしめさないので、今日は素通りする。ここから歩いて10分程度のところに、上海自然博物館がある。

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上海自然博物館

上海自然博物館に入ると、生命の起源やらとても大きな恐竜の展示がお出迎えしてくれる。ブラキオザウルスやティラノザウルスなど、とてもダイナミックな展示やデカイ化石が多い。 

息子は、そんな恐竜の展示の中でも、すみっこの白亜紀のトンボの模型などを見つけて喜んでいるが、恐竜好きの子供にもたまらないスポットである。 

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上海自然博物館の昆虫ゾーン

いよいよ昆虫ゾーンである息子のテンションもMAXとなり、混雑する通路でも喜び勇んで最前線(展示ケースの目の前)に飛び込んでいく。

そうだ、その積極性がこの国では特に大切だ。中国では昆虫採集や飼育の慣習がないからか、とても人気のエリアで沢山の家族連れが集まっている。 

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ハチが蜂蜜を作っている様子の展示

ハチが蜂蜜を作っている様子を見ることが出来たり。 

 

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チョウと触れ合える展示部屋

チョウと触れ合える展示部屋があり、見た感じ珍しそうなチョウが飛んでいる。時間ごとに定員制にしているらしい。息子はチョウも好きでいつもターゲットだ。 

www.insect-hunting.com

展示部屋の入り口に、何時から入れるか、案内が書いてあるが、中国語なのでよくわからず、チョウ展示の担当者っぽい人が看板の前で立っているので話しかける。

 

僕「何時から入れるのですか?」※ジェスチャー+指差し+中国語単語でトライ

 

担当者「(中国語)xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx?」

 

僕「???」

 

担当者「(中国語)xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx」

 

ということで、息子に結果を伝える。

 

僕「、、、、どうも、今日はやってないみたいだな。やっていても、けっこう並ぶみたいだから、うん。今日はやめとこ」

 

息子「えー。なんでー。ぜったいやってるよー。」

 

こうやって、パパに対する息子の信頼貯金が少しずつ減っていくことを感じる今日この頃。  

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上海自然博物館の昆虫標本

この博物館の一番の(昆虫少年の息子にとって)おススメが、昆虫標本展示である。
ものすごく沢山の国内外の昆虫標本がキレイに展示されている。 

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上海自然博物館の昆虫標本展示

その標本展示ごとに、息子は昆虫の名前を1匹ずつ唱え続けないと気がすまないものだから、中々前に進めない。


「あれはモーレンカンプでしょう、xxxxゾウムシ。xxxxモルフォ。・・・・」と、ありあまる昆虫知識を周囲の子供たちにひけらかし続ける。

中国の子供たちも息子の隣で負けじと何かを言っている。昆虫を見る子供の眼は、万国共通で輝いている。

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上海自然博物館の昆虫標本

 

いよいよクライマックスには、「上海にいる昆虫たち」という展示。上海の昆虫少年にとっては、まさに聖地ともいえるスポット。その中でもやはりクワガタの代表格として、夏にたくさん採れたヒラタクワガタが展示されていた。 

www.insect-hunting.com

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上海にいる昆虫の展示

息子は「これは採ったことがある。これは採ったことがない、、、あ、これはどうだったかな・・・」などと言いながら、丹念にチェックしていた。その熱心さ、勉学でも活かしてくれると心の底から祈っている。 

博物館の中には、お土産を買える売店も充実していて、息子はぶれることなくクワガタのキーホルダーをゲット。ランドセルか昆虫採集の際のライトにつけるとのこと。 

www.insect-hunting.com

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上海自然博物館で購入したお土産

 

息子「この自然博物館はすごく楽しかった。また来たい。」と満足げであるが、

妻「いつも公園で虫とりで、、、今日は博物館で虫の標本観察で、、、もっとオシャレなところに行きたい」とかなり不満げである。スタバを素通りした自分の判断の甘さを後悔。

 

今度は、上海で、虫も採れるし、オシャレもできるスポットをなんとかして紹介できればと思う。

 

上海にお越しの際には、上海自然博物館に是非とも立ち寄ってみてほしい。

 

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上海でのその他の昆虫採集(初夏~秋)

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 2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、カブトムシやクワガタのようなメジャーで子供に人気がある虫だけでなく、様々な昆虫や生き物をつかまえた。今回はその一部を紹介する。

 

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上海で採れたクマゼミ

上海では、クマゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ニイニイゼミなど、7月下旬から9月中旬にかけていたるところで採ることができた。日本でよく見かけるアブラゼミは一度も見かけなかった。

セミの大合唱はオスによるもので、メスを呼ぶために鳴いていると小学生の息子から教わった。

 

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上海では、オンブバッタ、クツワムシ、クビキリギス、コオロギ、マツムシなど夏から秋にかけて採ることができた。 

ちなみに、上海では、虫とりや昆虫飼育をする慣習はないが、例外として、夏になると、街角でキリギリスを売っている姿をよく見かける。自宅でキリギリスが鳴く声を楽しむらしい。
 

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上海浦東の近隣の公園で、今年は一つだけみつけたオトシブミという甲虫が葉っぱで作ったゆりかご。息子曰く「人間にはできない高度な技術で、オトシブミは葉を巻いている。中にタマゴが入っている」などと言っている。

ちょうど、オトシブミのゆりかごを拾っていたときに、地元のおばあちゃんから話しかけられた。ちなみに、中国では、子供連れだと満面の笑みで話しかけられることが本当に多い。「元気だねー、かわいいねー、日本から来たの?」など。虫とりなんてしていたら、なおさらである。

今回も、(僕は中国語がわからないので、ほぼ推察だが)、
上海おばあちゃん「これはオトシブミが作ったゆりかごだね。私が小さい頃は、そこらじゅうに落ちていたよ。今では珍しいね。日本から来たのかい?」

僕は、「そうです。昆虫のゆりかごです。オトシブミという虫が葉を巻いて作ったそうです。息子は昆虫採集が好きです。日本から来てます。今は上海に住んでいます。」などと、つたない中国語単語とジェスチャーで伝えた。

その夜、小学校で少しだけ中国語をかじっている息子から「たぶんね、あのおばあちゃん、駅に近い公園の出口はどこ?って聞いてたよ。パパはひたすらオトシブミの説明してたけど。」などと言っていた。息子よ、その場でSpeak upが大切だ。

駅への道を聞いたら、ひたすら昆虫の説明をしてきた日本人親子に対しても、おばあちゃんは笑顔でうんうんと話を聞いてくれていた。  

その他

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もはや昆虫でも何でもないが、上海浦東の近隣の公園や近くの川では、テナガエビ、ドンコなども採れた。けっこう濁っているのだが、かなり沢山の生物がいる。
 

夏が終わると、クワガタやカブトムシのような虫も少なくなり、昆虫少年の息子にとって、やや寂しい時期に突入する。 

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最近息子は、アサギマダラという海を越えて長距離を移動するチョウが、日本から上海に飛んで来ないか、ずっと空を見上げて待っているとのこと。上海にそのチョウが飛んで来るかどうかは定かではないが、秋冬にかけて、また一つ楽しみが増えたようだ。

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親子で昆虫採集100日間 in 上海 へようこそ

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中国・上海では、昆虫のことを(虫子:チョンズ)と言うらしい。

小学1年生の息子と、家の近くや公園で虫とりをしていると、
いつも上海の地元の方々から話しかけられる。
(上海では、虫とりをして遊ぶ子供はほとんどいない。魚とりは結構見かける)

 

息子は昆虫が大好きだ。彼に言わせると、「虫は最高にかっこいい」「生まれた瞬間から自分で生き抜く」「体や動きから学べることが沢山」「セカイだって救う可能性がある」などと、言っている。

 

虫がセカイを救うかどうかは、僕にはわからないけれど、
カブトムシやクワガタを見つけたときの興奮を抑えられない息子を見ていると、
彼の気持ちを何よりも動かし、好奇心をくすぐり続けていることは間違いない。

 

昆虫のことを「知りたい、理解したい、伝えたい」、

それは彼にとって、日々を幸せに生きるための原動力になっている。

 

このブログは、そんな息子との、上海での昆虫採集100日間の記録。

平日は僕の仕事と息子の小学校が始まる前の早朝に、土日は朝・昼・晩と、

雨が降る日を除いて、ほとんど毎日、親子での虫とり生活。

 

クワガタやカブトムシを、上海のどこで、いつ、どのように採ることができるのか?

お子さんを虫とりに連れて行きたいパパママの参考にもなれば幸いです。

 

上海は、昆虫パラダイス!

 

目次 

 

 

 

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上海のヒラタクワガタ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、もっとも多く採れたクワガタは、ヒラタクワガタ。オスとメス通算45匹ほど(2019年10月23日時点)採れた。

 日本でよく採れるノコギリクワガタやコクワガタは上海では1匹も採れなかった。採集した昆虫は、“キャッチ&採集した木にリリース”を基本ルールとしているが、ヒラタクワガタは今でも5匹ほど息子が飼育している。

 

ちなみに我が家では、室内に置いた飼育ケースから脱走を試みたヒラタクワガタ2匹が、妻のいたリビングのドアを、飛翔しながらノックし続けるというチャレンジをやってのけ、その悲劇以来、ベランダでの飼育を余儀なくされている(妻は、虫が大の苦手)。

 

今回は、上海でヒラタクワガタが、

どこで、採れるのか?

いつ、採れるのか?

どうやって、つかまえるか?

について書き残す。

 

上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

 

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上海浦東の川辺にて

 

どこで、ヒラタクワガタは採れるのか?

 

小学生の息子に、上海でのヒラタクワガタ採集のコツを問うと、「川や池のそばで、
樹液が出ている柳の木の、樹皮やウロの中。雨が降った後の晴天で樹液がテカテカと出てくるタイミングがベスト」
などと得意顔で言っている。
小学校での国語や算数の授業でも、同様に明快な解答を導いていることを祈るばかり。

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上海は、本当に柳の木が多く、川や池があればその両岸には大抵植えてある。上海浦東に位置する近隣の公園も柳の木がとても多い。これらの柳の木を、1本ずつ丹念に探索していく。

雨の日以外は毎日かならず虫とりに行くものだから、最近では特技を聞かれたら
「今、樹液が出ている柳の木、どこにあるか大体わかります」と答えるようにしている。

 

ちなみに同じ場所でも樹液が出ている木と、出ていない木があり、時期によっても
ヒラタクワガタが集まる木が不思議と変わっていく。

こちらも息子に問うと「ボクトウガやカミキリの幼虫が木に穴を開けて樹液を出させているかどうかがキーポイント。太陽のあたり方や風むき、湿気も関係あり。ゴキブリやナメクジにウロを占領され、追い出されたりもしてた。いろいろ、つながっているわけ。」などと、言っているが、真相解明は来年に持ち越しとなりそう。

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柳の木でよく見かけたヒラタクワガタ



いつ、ヒラタクワガタは採れるのか?

 

上海での記念すべき1匹目は、気温が約25℃くらいまで上がった525日に。もっとも遅い時期には肌寒い1019日まで採ることができた。

 

傾向としては、日の出・日の入りの前後1時間くらいに、ヒラタクワガタをより多く見かけた。

5月末‐9月初旬(早朝530分から7時、夕方630分~夜8時くらい)

9月中旬 -10月中旬(夕方6時から夜8時くらい)

 

真夏の昼間も何度もトライしたが、ヒラタクワガタとはあまり多く出会えなかった。

カブトムシやシロスジカミキリは昼間でも沢山いたが(以下参考)、

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何より、30℃を超える気温の高さにパパママ、子供の体力と気力が持たず、樹液のかぐわしい臭いもあいまって気持ち悪くなるからおススメしない。

 

また、雨のときはもちろん、雨が上がった後の3時間程度は、時間問わずヒラタクワガタに会える確率はとても低かった。 

「なんかクワガタは音は聞こえないみたいだけど、空気の揺れ感知センサーを持っていて周囲の変化にかなり敏感らしいから」などと息子は言っていた。

 

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柳の木のウロにいたヒラタクワガタ

 

どうやって、ヒラタクワガタをつかまえるか?

 

ヒラタクワガタ採集の持ち物は、以下の通り。

軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(木の高い位置にいることも多い)

ウロからクワガタを追い出すピンセット(樹皮やウロを傷つけないように)

ウロの奥まで照らせるように焦点を絞れるライト(上海の夜道は暗く、マスト)

虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えるケースがよい) 

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息子と“どちらが早くクワガタを見つけるか”手加減なしで競っているが、息子がいつも先に見つける。

彼に言わせると「柳の木でウロの中や樹皮の間で何かが動く音、柳の削りカスがひらひら落ちてくるとき、なんか木に違和感があるとき」などと言っている。どうやら子供にも違和感を感じたり細部の違いを見つける感知センサーが備わっている模様。

 

息子が、翌日の昆虫採集の作戦を楽しみに語る様子や、虫を見つけた瞬間の興奮、捕まえた瞬間の満面の笑顔、取り逃がした瞬間の泣きべそ、そのすべてで、彼の気持ちがものすごく動いていることを強く感じた。

 

上海でのヒラタクワガタ採集の一助になれば幸いです。上海にいらっしゃる機会があれば是非!

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上海浦東の公園にて

 

 

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上海のオオクワガタ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、オオクワガタは
オス2匹とメス1匹の通算3匹(2019年10月23日時点)採れた。

この他にも10月中旬にオオクワガタのオス1匹を見つけ、7日間にわたりしつこく毎晩
その柳の木を訪れたが、ウロの奥から彼が出てくることはなかった。上海でも、ヒラタクワガタに比べるとオオクワガタはかなり数は少ないようだ。
 

今回は、上海でオオクワガタが

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば、採れるのか?

について書き残す。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

 

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上海で捕まえたオオクワガタ

 

どこで、オオクワガタは採れるのか?

基本的には、ヒラタクワガタと同様の場所の柳の木を探索(以下参考)

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小学生の息子に、ヒラタクワガタとは異なるオオクワガタ採集のコツを問うと、
オオクワガタとヒラタクワガタは同じ柳の木にはいない。オオクワガタはものすごく神経質で、慎重。ちょっとでも足音や人間の気配がすると、すぐにウロの中に戻る
などと言っている。

 

そのため、オオクワガタを見かけた柳の木では、息子はいつも以上に慎重な足取りで距離を詰めていた。僕が不用意に話しかけたり足音を立てたりするものなら、激オコの表情とともに「パパのせいで、しくじった」などとずっと罵詈雑言を言い続けている。

 

いつ、オオクワガタは採れるのか?

 

上海でのオオクワガタ1匹目は、6月1日に採れた。昼間12時くらいに家族でランチに行く最中に、柳の木を見ていると、ウロに自ら挟まってバタバタしているところを偶然発見した。

初めて見たときに「大きなヒラタクワガタだね、やったね!」と僕が息子に話しかけると、「は!?これヒラタじゃないよオオクワだよ。アゴのギザギザの形が全然違うじゃん(常識でしょ、パパ大丈夫?)」などと息子が興奮気味に言っていた。

これまでの僕の30数年の人生で、あのクワガタのギザギザがツノではなくアゴであることは初めて知ったが、それは息子にはふせておいた。

また、僕にはメスのオオクワガタとヒラタクワガタは見分けがつかないが、息子曰く「線が縦にきれいに入っているかどうか。入っていればオオクワガタのメス」と見分けるらしい。

この他の2匹は9月中旬に採集できた。あまりに採集母数が少ないため、オオクワガタを採集しやすい時間帯まではわからないが、来年も引き続き検証したい。

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上海浦東の公園で取れたオオクワガタメス

 

どうやって、オオクワガタは採れるのか?

 

オオクワガタ採集の持ち物は、以下の通り。基本的にはヒラタクワガタと同装備。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(木の高い位置に虫がいることも多い)
  • ウロからクワガタを追い出すピンセット(樹皮やウロを傷つけないように)
  • ウロの奥まで照らせるように焦点を絞れるライト(夜道は暗いから万全を)
  • 虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えているケースがよい)

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息子にとって「オオクワガタは日本では絶滅危惧種に指定されている希少な昆虫である」という認識があるらしく、上海で採れたときはとても喜んでいる様子だった。

現在でも採集したオオクワガタ3匹を息子が飼育している。産卵木や菌糸ビンなるものをタオバオで購入して産卵にチャレンジしているが、こちらはまた別の機会に。
上海でのオオクワガタ採集の一助になれば幸いです。 上海にいらっしゃる機会があれば是非!

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上海浦東で採れたオオクワ(クワガタ同士の戦いの傷あり)

 

 

 

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上海のカブトムシ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、カブトムシはオス8匹とメス12匹の通算20匹(2019年10月23日時点)採れた。

日本のカブトムシと比較すると、やや大きい個体が多いという印象。あと、やっぱり
上海でもカッコいい。小学生の息子がカブトムシを採って持っていると、地元の皆さんがいつも近づいてきて、「見せてー、写真とらせてー」となる。

 

今回は、上海でカブトムシが、

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば、採れるのか?


について書き残す。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

 

どこで、カブトムシは採れるのか?

 

基本的には、クワガタと同様の場所の樹液がでている柳の木を探索(以下参考)、

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クワガタのように樹皮の間やウロにいるわけではなく(体がデカくて入らない)、
カブトムシは同じ木に一定期間留まるわけではない、と聞いたことがある。
 

しかしながら、近隣の公園の中で数百本はあるであろう柳の木の中の、同じエリアの
数本の木で集中して採ることができた。縄張りがあるのか、、、樹液の出方なのか、、、この数本の木を見つけることが第一歩となる。

息子に、カブトムシ採集のコツを問うと「デカイから、いたらすぐわかるでしょ。ただ日本と違って、川辺や池の近くの柳の木は、腐葉土があるわけじゃないから、木の根元に潜っているわけでなくて、日中いつも柳の木の上のほうの葉っぱの影で休んでいたね」などと言っている。

息子はカブトムシに対して、クワガタほどの愛着が何故か無いのだが、
上海で初めて野生のカブトムシが採れたときは、その大きさにびっくりしていた。 

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上海浦東の公園の柳の木で採れたカブ

 

いつ、カブトムシは採れるのか?

 

上海での記念すべき1匹目は、真夏の7月20日に。もっとも遅い時期には9月14日まで
採ることができた。

 

傾向としては、クワガタよりも出足が遅く、9月末にはほとんど見かけなくなった。
時間帯は日の出の前後1時間くらいか、または日中に多く見かけた。

  • 7月末‐9月中旬(早朝5時30分から7時、日中10時-17時の間)

 

上海の真夏も、日本同様に本当に気温が高く35℃前後の日が続く。まさに体力勝負となるが、くれぐれも子供の熱中症などには気をつけて、帽子と水筒をマストで出かけたい。

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上海で日の出前に見かけたカブトムシ

 

どうすれば、カブトムシは採れるのか?

 

カブトムシ採集の持ち物は、以下の通り。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(日中は木の高い位置で休んでいた)
  • 木を照らせるように焦点を絞れるライト(夜道や明け方は暗いからマスト)
  • 虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えているケースがよい)
  • 真夏日は帽子と水筒 

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息子に、カブトムシとクワガタどちらがクールかを問うと、

カブトムシ同士の戦いでは、ツノの長さを見合って戦う前から諦めたりする。クワガタはそんなことせずにアゴや体が小さくても戦うから、クワガタのほうがかっこいい。クワガタハオ。フェイチャンハオ」などと、習ったばかりの中国語も織り交ぜて言ってくる。完全にカブトムシ派の僕としては、来年はカブトムシの良いところも沢山伝えていこうと思う。 上海でのカブトムシ採集の一助になれば幸いです。 上海にいらっしゃる機会があれば是非!

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上海の公園で捕まえたカブトムシオス

 

 

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上海のコカブトムシ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、コカブトムシは
オス2匹と
メス1匹の通算3匹(2019年10月23日時点)採れた。

 

そもそも、コカブトムシなる存在を知らなかったが、よく見ると小さなツノが可愛く、愛着が沸きやすい姿をしている。

樹液だけでなく虫の死骸を食べるなどその可愛らしさからは考えられないような食生活だが、その愛らしさから小学生の息子もすぐに虜になっていた。

 

今回は、上海でコカブトムシが、

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば、採れるのか?


について書き残したい。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。 

 

どこで、コカブトムシは採れるのか?

 

基本的には、ヒラタクワガタと同様の場所の樹液がでている柳の木を探索(以下参考) 

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コカブトムシのうち、2匹は柳の木で樹液を舐めているところを捕まえた。
「あなた本当にカブトムシの仲間?」というくらい、ものすごく動きが素早く、捕まえるのに苦労した。

もう1匹は、落ちていた柳の朽木を探索していると、その中からモゾモゾと「クワガタじゃないよ、ワタクシはコカブトですよ。あなたの目当てのメジャーな虫ではないですよ」という感じで申し訳なさそうに自分から出てきた。
珍しい虫を好む息子に、秒で捕まえられていた。

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上海の柳の木の朽木にいたコカブトムシ

 

いつ、コカブトムシは採れるのか?

 上海での1匹目のコカブトムシは6月の夜(21時くらい)に街灯の真下で、もう2匹は9月の下旬から10月の中旬にかけて、少し肌寒くなった夜(19時くらい)に見つけた。採集した個体数が少なくて参考にならないが、夜に多く見ることができるようだ。

  

どうやって、コカブトムシは採れるのか?

 

コカブトムシ採集の持ち物は、以下の通り。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(木の高い位置にいる場合に必要)
  • 木を照らせるように焦点を絞れるライト(夜道は暗いから安全のためにも)
  • 虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えているケースがよい)
     

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息子にとって、甲虫の中でのコカブトムシはかなり上位ランク(レア虫)の位置づけらしく、一度、僕が柳の木で捕まえたコカブトムシを茂みに落として逃がしてしまったときのキレっぷりはすごかった。 

昆虫採集に慣れた人はわかると思うが、茂みに1度クワガタやコカブトムシを落としてしまうと、不思議と地べたを這いつくばって探しても見つからないことが多い。

いまでもその柳の木の前を通るときは、息子は必ず「あ、パパのしくじりの木だ」と追及の手を緩めることは無い。 上海でのコカブトムシ採集の参考になれば幸いです。上海にいらっしゃったときは是非!

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上海でつかまえたコカブトムシ(オス)

 

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上海のカミキリムシ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、カミキリムシは通算60匹(2019年10月23日時点)以上採れた。

 

真夏の時期、上海の柳の木にはかなりの高確率で、シロスジカミキリ、ゴマダラカミキリ、クビアカツヤカミキリ、ウスバカミキリがいる。

 

小学生の息子も、もはや採れすぎて、シロスジカミキリが柳の木にいても、一切反応しないという特技を覚えたくらいだ。手軽にデカイ甲虫が採りたいというお子さんがいれば、ナイスなターゲットになりえる。
 

今回は、上海でカミキリムシが、

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば、採れるのか?


について書き残す。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

   

どこで、カミキリムシは採れるのか?

 

基本的には、ヒラタクワガタと同様に樹液がでている柳の木を探索(以下参考)、

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7月初旬から8月下旬の真夏の日中や夜、上海の川や池のそばの柳の木か桜の木には
高確率でいるので、30分ほど散策してもらいたい。

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上海の柳の木にいたシロスジカミキリ

 

いつ、カミキリムシは採れるのか?

 

7月初旬から8月下旬までにかけて、いつでも採ることができたが、9月に入るとめっきり見る機会が減った。あれだけ飽きるほど見ていたカミキリでもいなくなると寂しくなるから不思議である。

出現の傾向としては、シロスジカミキリ→ゴマダラカミキリ→クビアカツヤカミキリ→ウスバカミキリという感じで、ほどよい季節感を感じることができる。

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上海浦東の公園にいたゴマダラカミキリ

 

どうやって、カミキリムシは採れるのか?

 

カミキリムシ採集の持ち物は、以下の通り。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(動きは遅いが、アゴが強力であることと、飛翔するので必要)
  • -虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えているケースがよい)

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最初はシロスジカミキリの大きさと鳴き声(キーキー鳴く)に興味があり、息子はTシャツにシロスジカミキリをアクセサリー的にぶら下げたりもしていたが、あまりに沢山いて珍しくなくなると、「クビアカツヤカミキリは日本では特定外来生物だからな」などと、やや軽視するようになっていった。来年はカミキリムシの地位向上に努めたい。

上海にいらっしゃる機会があれば是非! 

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上海の柳の朽木にいたカミキリムシの蛹

 

 

 

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上海のグンバイトンボ採集

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今年2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、
グンバイトンボは通算4匹(2019年10月23日時点)採れた。

 

小学生の息子の中で圧倒的な地位を誇る甲虫に次いで、採集した際にとても喜んでいた昆虫がグンバイトンボであり、日本では都道府県によって絶滅危惧種や準絶滅危惧種にも指定されているくらい珍しいトンボらしい。
 

今回は、上海でグンバイトンボが、

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば採れるのか?

 

について書き残す。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

 

どこで、グンバイトンボは採れるのか?

 

上海の浦東に位置する公園の中の池の周囲にある、リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)?が
ワサワサ生えているあたりで見かけることができた。
 
最初に見かけたときは、息子も僕も、グンバイトンボの存在を知らず、
「イトトンボのこの足についている白い何かは、、、タマゴなのか、、、白いゴミがついていて環境問題を引き起こす人間に対する警鐘なのか、、、他のイトトンボとの違いを足元のオシャレで表現した個性なのか、、、まさかついに新種発見か、、、」など、あらぬ論争を2人で繰り広げていたが、日本から大事に息子が持ってきた図鑑を見るとすぐに確認できた。グンバイとは軍配(うちわ)のことらしい。

 

いつ、グンバイトンボは採れるのか?

 

8月下旬から9月上旬までにかけて採ることができた。

どうすれば、グンバイトンボは採れるのか?

 

グンバイトンボ採集の持ち物は、以下の通り。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(軽くて網が深いものがおススメ)
  • 虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えているケースがよい)

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上海浦東の公園の中の池や川の周辺には、グンバイトンボだけでなく、同じ時期にギンヤンマ(今年は採れず。動きがめちゃ早く、高いところを飛び回っている)も数多くいる。

 

息子にトンボやチョウの採り方を問うたところ、

飛んでいるトンボやチョウと同じスピードで並走し、虫の横か後ろから網を地面と平行に素早く振り切る。網に入った瞬間に手元で柄をクルッと切り返し、網の深い部分で出られなくすることが大事」などと、言っていた。

その技術、虫とりだけでなく、ぜひとも野球や剣道に応用することは出来ないか、親としては期待するばかりである。  

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上海浦東の公園にいたグンバイイトトンボ



 

 

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上海のカマキリ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、カマキリは通算30匹(2019年10月23日時点)以上採れた。

 

カマキリ先生の大ファンである息子としても、カマキリには一定のリスペクトがあるようだ。上海ではハラビロカマキリ、オオカマキリ、コカマキリなど、日本と同じような種類を採集することができた。

 

今回は、上海でカマキリが、

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば、採れるのか?


について書き残したい。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

 

どこで、カマキリは採れるのか?

 

基本的には、上海浦東に位置する公園や近くを流れる川の周辺の茂みでカマキリを見かけることができた。


息子曰く「カマキリは茂みの最上部やフェンスの角などで、チョウや他の虫が飛んでくることを待ち構えていることが多く、自分の目線の高さにいることが多い。けっこう目が合う」などと言っているが、もはや真相は定かではない。

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いつ、カマキリは採れるのか?

 

7月下旬から10月上旬までにかけて採ることができた。

  

どうすれば、カマキリは採れるのか?

 

カマキリ採集の持ち物は、以下の通り。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網
  • 虫かご(友達に虫を見せたがるので、中が見えているケースがよい)

 

挟まれたら痛そうなカマを持つカマキリだが、息子はそのカマに挟まれても全然気にせずに手づかみで採ることも多かった。痛くないのか?と息子に問うと「全然痛くない。ザラザラする」などと言っていたが、とても手づかみする勇気は僕にはない。

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上海浦東の公園で捕まえたハラビロカマキリ

 

一度、息子はヒラタクワガタに思い切り手をハサまれて泣きべそかいていたが、
それに比べるとカマキリは大したことないらしい。

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上海のチョウ採集

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2019年の100日間にわたる上海での昆虫採集を通じて、チョウは通算50匹(2019年10月23日時点)以上採れた。

 

上海で採れたチョウの中で、小学生の息子の優先順位は、アオスジアゲハ、シロオビアゲハ、ベニモンアゲハ、ツマグロヒョウモン、タテハチョウ、モンシロチョウ、シジミチョウであった。

  

今回は、中国上海でチョウが、

  • どこで、採れるのか?
  • いつ、採れるのか?
  • どうすれば、採れるのか?


について書き残す。上海での100日間の昆虫採集経験に基づくものの、僕や息子の主観的な洞察や想像も含んだ内容であること、ご承知おきいただきたい。

 

どこで、チョウは採れるのか?

 

基本的には、上海浦東に位置する公園の中や周辺の川辺に咲いている花に沢山いる。柳の木の樹液にもタテハチョウ科が多くあつまっている。

一度、クワガタ採集をしているときに、柳の木にいる紫色のチョウを見かけ、
高いところにいて採りそこなったが、今でも息子は「あのチョウは、絶対にコムラサキ。5メートルの虫網があれば届いたはず、買って。」などと今でも言っている。 

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いつ、チョウは採れるのか?

 

7月初旬から9月下旬までにかけて数多くのチョウを採ることができた。

 

どうすれば、チョウは採れるのか?

チョウ採集の持ち物は、以下の通り。

  • 軽くて2メートルくらい伸縮する虫網(軽くて網が深いものがおススメ)
  • 虫かごか、紙ケース(チョウの羽が痛まないよう専用の紙ケース 

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ちなみに、息子が特に狙っていたアオスジアゲハはものすごくスピードが速かった。

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上海浦東の公園でつかまえたアオスジアゲハ


息子にトンボやチョウの採り方を問うたところ、「飛んでいるチョウと同じスピードで並走し、虫の横か後ろから網を地面と平行に振り切る。網に入った瞬間に手元で柄をクルッと切り返し、網の深い部分で出られなくすることが大事」などと、言っていた。

それでも高いところをハイスピードで飛んでいることが多く、息子は30分ほどひたすら同じ場所で同じチョウを追いかけていることもあった。

虫が大の苦手の妻が唯一「チョウだけはキレイだから好き」という刷り込みが息子には効いていて、息子はいつもチョウを採ると「ママに見せたいから、ママに見せてから採った場所に逃がしに戻ってくる」となる。

チョウを採ったときは、羽に触らず鱗粉を落とさないように体部分を持つことが大切らしい。

息子曰く「リンプンが無くなるとチョウは飛べなくなる。リンプンはサナギのときに出来るから、一度なくなるともう元に戻らない。ちなみに、ベニモンアゲハは食べ物のせいで体内に毒をもっている」などと言っていた。

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上海浦東の公園にいたツマグロヒョウモン

  

 

 

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